企業紹介動画の構成|構成テンプレート・作成手順

企業紹介動画の構成を考えるために、絵コンテと撮影機材を並べたイメージ

企業紹介動画は、最初に「誰に、動画を見たあと何をしてほしいか」を一つ決め、その答えに必要な場面だけを順に見せると構成しやすくなります。おすすめの基本形は、①冒頭で視聴者の関心をつかむ、②相手の課題や状況を示す、③自社の仕事・商品・人を具体的に見せる、④選ばれる理由を根拠とともに伝える、⑤次の行動を案内する、という流れです。会社沿革や理念を先に長く並べるのではなく、視聴者が自分に関係があると感じる情報から始めます。

この記事では、企業紹介動画の構成テンプレート、作成手順、用途別の調整方法、台本に落とす際の注意点を解説します。完成尺や表現を先に決めつけず、目的・視聴者・配信先に合わせて選べるように整理しました。初めて社内で企画する担当者も、動画制作会社へ相談する前に要件をまとめたい方も、そのまま使える実務の順番を確認できます。

企業紹介動画の構成を考えるために、絵コンテと撮影機材を並べたイメージ
目次

企業紹介動画の構成は「会社の説明」ではなく「視聴者の理解の順番」で決める

企業紹介動画で扱える情報は、事業内容、商品、代表者の思い、社員、工場や店舗、実績、地域との関わりなど多岐にわたります。しかし、すべてを同じ重さで入れると、視聴者は結局何を覚えればよいのか分からなくなります。構成の役割は情報を単に減らすことではなく、視聴者が理解し、比較し、次の行動を選びやすい順番に並べることです。

たとえば取引先候補が見るBtoB動画なら、「どのような課題に対応できる会社か」を早めに知りたいはずです。採用候補者なら、仕事内容、働く人、職場の空気、成長の機会を確かめたいでしょう。店舗を探す生活者なら、商品や利用シーン、場所、予約や来店の方法が判断材料になります。同じ会社でも、視聴者が異なれば、冒頭から結びまでの優先順位は変わります。

  • 視聴者:既存顧客、見込み客、求職者、地域住民、取引先など
  • 視聴後の行動:問い合わせ、資料請求、来店、見積もり相談、応募など
  • 視聴する場面:自社サイト、商談前、展示会、採用ページ、SNSなど
  • 不安や疑問:品質、対応範囲、価格の考え方、社風、利用方法、アクセスなど
  • 動画で示す意味があるもの:人の表情、現場の動き、使用感、空間、工程、変化

この五つを企画書の最初に書くと、「格好よく見せたい」「会社らしさを出したい」といった抽象的な要望を、映像で判断できる要件へ変えられます。構成案を比較するときも、好みだけで決めず、決めた行動につながる情報が不足していないかを基準にできます。

まず使える企業紹介動画の基本構成テンプレート

汎用的な企業紹介動画では、3分前後を想定して次の六つのパートから組み立てると、企画段階の抜け漏れを確認しやすくなります。時間配分を固定するための表ではありません。強みを裏付ける現場映像が豊富なら紹介パートを厚くし、問い合わせを促したいなら最後の案内を簡潔かつ明確にする、といった調整を行います。

パート伝えること映像・言葉の例
1. 冒頭視聴する理由顧客の課題、完成品、現場の印象的な一場面
2. 課題・背景自社が必要とされる場面利用者の困りごと、業界で求められること
3. 提供価値何を、どう提供するか商品・サービス、工程、対応の流れ
4. 選ばれる理由比較時の判断材料技術、体制、品質管理、経験、対応姿勢
5. 人・現場信頼できる具体性社員の仕事、代表のコメント、顧客との接点
6. 行動案内次にしてほしいこと相談方法、採用ページ、来店予約、問い合わせ先

最初のパートでは、社名とロゴだけを長く見せるより、完成品、接客、製造、施工、打ち合わせなど、会社の価値が直感的に伝わる場面を置く方法を検討します。その上で「この会社は何をしているのか」を短く補います。冒頭で続きを見る理由が伝わるかを、音声を出さずに数秒だけ再生して確認すると、説明が遅すぎないかを見つけやすくなります。

「選ばれる理由」は、抽象語の列挙で終わらせないことが大切です。たとえば「丁寧な対応」なら、相談から納品までの確認工程や担当者同士のやり取りを映す。「技術力」なら、扱う設備、職人の手元、品質を確認する工程を見せる、といった形です。公開できる範囲に限りはありますが、主張と対応する場面を一組にしておくと、台本と撮影指示を検討しやすくなります。

3分構成の台本骨子

  • 冒頭:視聴者にとっての価値を一文で示し、象徴的な映像を置く
  • 導入:どのような悩み・需要に向き合う会社かを示す
  • 本編:サービスまたは仕事の流れを、利用者の視点で説明する
  • 根拠:人、現場、工程、対応体制などを通じて選ばれる理由を具体化する
  • 締め:対象者と次の行動を明示し、問い合わせ先や関連ページへつなぐ

ナレーションを増やせば情報量は増えますが、映像で分かることまで説明し続ける必要はありません。作業風景を見せながら「一つひとつ丁寧に」と重ねるより、何を確認している場面か、利用者にどのような判断材料を渡す場面かを短く補うほうが、台本の役割が明確になります。話す内容、画面に出す短い文字、映す内容を別々の列で管理すると整理しやすくなります。

90秒構成に短くする場合

90秒程度では、六つのパートを均等に入れるより、冒頭、提供価値、根拠、行動案内の四点へ絞ります。沿革、理念、サービス一覧、複数の社員インタビューをすべて盛り込むと、各要素の説明が途中で終わりがちです。詳細は会社案内ページや採用ページへ任せ、動画では「この会社が自分に関係する理由」を一つ伝える設計にします。

  • 冒頭:利用者の場面、または対応できる課題を示す
  • 中盤:サービス・仕事の流れを一つの代表例で見せる
  • 後半:工程や人の仕事を通じて、判断に必要な根拠を補う
  • 締め:遷移先と次の行動を一つだけ案内する

企業紹介動画を作る前に決めるべき4項目

構成の完成度は、撮影前の整理で大きく変わります。社内で意見が割れやすい場合も、次の四項目を先に合意しておくと、撮影日が近づいてから「これも入れたい」と要素が増え続ける事態を抑えられます。特に、動画の目的と配信先はセットで考えます。

目的は一番近い行動で定義する

目的を「認知向上」とだけ置くと、構成の良し悪しを判断しにくくなります。認知を広げた結果として、誰にどの行動を期待するのかまで定めます。たとえば「採用ページを訪れた人に、応募前の不安を減らしてもらう」「商談前の担当者に、対応範囲を理解してもらう」「来店を検討する人に、商品を試したくなってもらう」といった書き方です。

目的が複数あるときは、主目的を一つ、補助目的を一つまでにします。問い合わせと採用応募を一本で同じ強さに促すと、対象者も行動案内もぼやけます。共通部分だけを見せる会社紹介の親動画を作り、営業・採用向けには冒頭や締めを差し替えた短い派生版を用意する方法もあります。

視聴者は一人の代表像まで絞る

「顧客全般」を対象にすると、説明が総花的になりがちです。法人向けなら、最初に調べる担当者なのか、最終決裁者なのか、現場の利用者なのかを仮に一人選びます。採用なら、経験者か未経験者か、地元で働きたい人か、仕事内容を深く知りたい人かで必要な情報は違います。代表像を一人にすることは他の人を排除することではなく、動画の軸をつくるための方法です。

代表像を決めたら、その人が再生前に持っている疑問を三つ程度書き出します。BtoBなら「自社の案件に対応できるか」「相談から納品までの進め方はどうか」「誰が対応するのか」、採用なら「実際にどんな一日を過ごすのか」「未経験でも相談できるか」「職場での関わり方はどうか」といった形です。疑問ごとに答える場面を一つ割り当てれば、必要なカットを判断しやすくなります。

配信先から画面と導線を決める

自社サイトの会社案内ページなら、動画の前後に詳しい文章や問い合わせボタンを置けます。一方、SNSで最初に届く動画は、音声を出さずに見る人も想定し、冒頭の映像や字幕だけでも主旨をつかめる設計を検討します。展示会用なら、会場の騒がしさ、立ち止まって見てもらえる時間、説明員が補足することも考慮します。

配信先ごとに、画面比率、字幕の有無、最後に出す案内、サムネイルの見え方を確認します。横長の会社案内動画をそのまま縦長媒体へ載せると、重要な文字や人物が小さく見える場合があります。一本を複数媒体へ流用する場合でも、冒頭、字幕、締めの案内を配信先に合わせて別版にするか、どこまで共通化するかを要件として記録します。

公開できる根拠と撮れる素材を確認する

構成に入れた実績、顧客名、数値、工場内部、社員の顔、第三者の肖像は、撮影・公開してよいかを事前に確認します。「後で許可を取る」前提で組むと、重要なカットや証言が使えなくなることがあります。守秘情報を避けた代替カット、顔を映さない撮り方、図解や手元の映像で説明する方法も、構成段階で準備しておくと安心です。

数値や受賞歴を入れる場合は、出典、確認日、社外公開の可否、公開終了時の扱いを確認します。顧客の声を使う場合も、発言内容だけでなく、氏名・会社名・顔・ロゴをどこまで出せるかを分けて確認します。根拠を画面に出せない場合は、根拠がない強い表現に置き換えるのではなく、動画内で扱わない判断も必要です。

用途別に変えるべき企業紹介動画の構成

基本テンプレートは共通ですが、目的が変われば中心に置くパートも変わります。以下は、会社の魅力を一方的に主張するのではなく、視聴者の判断に必要な順番へ寄せるための考え方です。自社の状況に合わせて、必要な項目だけを選んでください。

目的最初に見せたい情報中心に置く内容締めの導線
BtoB・営業対応する課題と提供範囲工程、体制、品質、相談の流れ問い合わせ・資料請求
採用仕事の意味と職場の実像一日の流れ、社員、育成、チーム採用情報・応募
店舗・サービス利用シーンと得られる体験商品、接客、空間、利用手順来店・予約・詳細確認
地域・観光訪れる理由になる魅力体験、担い手、場所、季節性公式案内・訪問計画

BtoB・営業向けは「何ができるか」を早く、具体的に示す

BtoB向けでは、担当者が自社との適合性を短時間で見極められる構成を考えます。冒頭で対象となる課題や対応領域を示し、次に提供の流れ、体制、品質への取り組みを説明します。設備や工程を映す場合も、ただ映像を並べるのではなく、「この工程があるため、どのような相談に対応しやすいのか」という意味づけを添えます。

営業担当者が商談前に送る用途なら、会社の全情報を詰め込むより、商談で聞く予定のテーマと動画の内容をそろえます。たとえば品質管理が主な論点なら、担当範囲、確認の流れ、相談時に必要な情報を中心にし、沿革は短くします。受賞歴や数値を扱うときは、事実確認済みで公開許可のある情報に限定します。

採用向けは「募集要項にない実像」を補う

採用動画の中心は、会社の自慢よりも、応募を検討する人が知りたい働く実感です。仕事内容を時系列で見せる、異なる役割の社員に短く話してもらう、相談や引き継ぎの場面を映すなど、日常の具体性を入れます。仕事内容や待遇について動画で触れる場合は、公開時点の採用情報と矛盾しないかを必ず確認してください。

採用サイト、採用動画、LINEなどを組み合わせて応募者との接点を整える考え方は、採用サイト・採用動画・LINEを組み合わせる方法でも紹介しています。企業紹介動画だけに応募判断のすべてを担わせず、募集条件や選考の案内は更新できる採用ページへつなぐ設計にすると、情報の管理先を明確にできます。

店舗・サービス向けは「利用後のイメージ」を先に置く

店舗や生活者向けサービスでは、商品を手に取る、食事を楽しむ、施術を受ける、スタッフと会話するなど、利用後の情景を早めに見せる構成を検討します。次に、商品へのこだわり、利用手順、スタッフの思い、店舗情報へ進みます。映像が美しいだけで、営業日や予約方法が分からない構成にならないよう、動画の概要欄や設置ページにも最新の案内を用意します。

商品やサービスを複数扱う場合も、動画の主役は一つに絞ります。短い動画に全商品の説明を入れると、初めて見る人が利用場面を想像しにくくなります。代表的な利用体験を見せ、詳細なメニューや条件はリンク先で確認できるようにするほうが、動画とページの役割を分けやすくなります。

構成案を台本と絵コンテに落とす5ステップ

動画制作では、構成案、台本、絵コンテを同じものとして扱わないほうが進行しやすくなります。構成案は情報の順番と狙い、台本は話す言葉・画面テロップ・音、絵コンテはどの場面をどのように撮るかを定める資料です。最初から細かな画角まで決めようとせず、次の順で具体化します。

ステップ1:目的と成功条件を一文にする

最初に、動画の目的を「誰が、動画の後に、何を判断または行動できる状態になるか」で一文にします。例として、BtoBなら「初回相談前の担当者が、対応範囲と相談の進め方を理解できる状態にする」、採用なら「応募を検討する人が、仕事内容と職場の関わり方を具体的に想像できる状態にする」と書けます。

ここでいう成功条件は、再生回数だけではありません。動画を置くページへの遷移、問い合わせフォームへ進む人が確認した情報、商談で繰り返し聞かれる質問の変化など、目的に近い確認方法を先に決めます。ただし動画公開後の変化には、掲載場所、営業施策、季節性など複数の要因が関わり得ます。測定値を確認するときも、動画だけが原因だと断定しない前提を共有します。

ステップ2:視聴者の疑問を並べ、伝える順番を決める

次に、視聴者が動画を見ながら持つ疑問を、時系列で書き出します。「これは自分向けか」「何をしている会社か」「なぜ任せられるのか」「自分は次に何をすればよいか」という順序が基本です。会社が伝えたい順番と、視聴者が知りたい順番が異なる場合は、後者を優先して構成を組みます。

  • 冒頭の疑問:自分に関係がある動画か
  • 導入の疑問:どのような課題・場面に対応するのか
  • 本編の疑問:具体的に何を、どのように提供するのか
  • 比較時の疑問:依頼先・応募先として検討できる理由はあるか
  • 締めの疑問:詳細確認や相談はどこから行えるのか

一つの疑問に対して、映像、ナレーション、テロップ、Webページのどれで答えるかも決めます。たとえば作業の正確さは手元や確認工程の映像、対応範囲は簡潔な言葉、詳細条件はリンク先のページで補う、と役割を分けます。すべてを動画内で完結させようとしないことが、情報過多を避けるポイントです。

ステップ3:構成表を作り、各場面の役割を一つに絞る

構成表では、各場面に「この場面で視聴者に分かってほしいこと」を一つだけ書きます。一場面に会社概要、理念、サービス、社員紹介を同時に詰め込むと、撮影後の編集で何を残すか判断しにくくなります。先に役割を一つにしておけば、撮影候補が増えたときも、目的に合わないカットを保留できます。

項目記入例確認すること
場面の役割相談前の不安を減らす一場面一目的になっているか
映像担当者が相談内容を確認する手元撮影可否、必要な準備、映り込み
話す言葉相談時に確認する項目を短く説明する映像と重複しすぎていないか
画面テキスト相談から提案までの流れ音なしでも補助になるか
根拠・注記公開許可済みの工程説明確認日と承認者が分かるか

構成表の段階では、尺を秒単位で確定しなくても構いません。ただし、社員インタビュー、設備紹介、顧客の声など、時間が伸びやすい要素には優先順位を付けます。「必ず入れる」「素材が良ければ入れる」「別動画へ回す」に分けておくと、編集で追加要望が出た際の判断基準になります。

ステップ4:台本と絵コンテで撮影可能な指示に変える

台本には、ナレーションだけでなく、画面に何が見えるか、必要な音、字幕の要否、素材の出どころを書きます。絵コンテは絵の上手さを競う資料ではありません。誰が見ても、どの場所で、誰が、何をしている場面を撮る予定かが分かれば十分です。ラフな四角と矢印でも、撮影前の認識合わせに役立ちます。

たとえば「品質にこだわる会社」という言葉だけでは撮影指示になりません。「担当者が仕様を照合する」「完成前に複数人で確認する」「梱包前の状態を記録する」のように、実際に存在し公開できる行動へ置き換えます。現場で撮れない場合は、資料、手元、図、インタビューのどれで補うかを決め、無理に似た映像で代用しないようにします。

  • 撮影場所・日時:稼働状況、騒音、光、来客の有無を確認する
  • 出演者:役割、話す内容、顔出しの可否、当日の連絡先を確認する
  • 必要物:商品、制服、資料、作業道具、撮影前に片づける情報を列挙する
  • 音声:話す人、収録場所、機械音やBGMとの関係を想定する
  • 権利・許可:第三者、顧客、ロゴ、書類、個人情報、背景の映り込みを確認する

ステップ5:公開版の導線と確認方法を決める

編集が終わってから「どこに載せるか」を考えると、最後の案内や画面比率が配信先に合わないことがあります。公開ページ、動画の説明文、問い合わせ先、採用ページ、計測方法を構成段階から決めます。たとえば会社案内ページに載せるなら、動画直下に動画だけでは説明しきれない対応範囲と相談導線を置く、といった設計ができます。

公開後は、再生数だけを見て成功・失敗と決めず、目的に近い行動を確認します。問い合わせで「動画を見た」と明示されるとは限らないため、担当者が初回相談で確認する質問、動画設置ページの閲覧、該当ページからの遷移など、無理なく続けられる確認方法を選びます。公開前後で掲載場所やキャンペーンを同時に大きく変えた場合は、比較の条件も記録します。

制作会社へ渡す要件整理チェックリスト

制作会社へ相談する前に、答えが確定していない項目も含めて整理しておくと、見積もりや構成提案の前提を共有しやすくなります。すべてを発注側だけで決める必要はありません。「未定」「提案を受けたい」と明記することも、有効な要件整理です。特に、撮影可否と承認の流れは早めに共有します。

  • 目的:動画によって変えたい認知・判断・行動は何か
  • 対象:最優先で届けたい視聴者は誰か。既存顧客・見込み客・求職者などを区別する
  • 配信先:自社サイト、採用ページ、展示会、SNS、広告遷移先など。必要な画面比率も確認する
  • 伝えたい内容:必ず入れたい強み、サービス、仕事、人物、避けたい表現を分ける
  • 必要素材:ロゴ、写真、既存映像、資料、商品、撮影場所、出演者の候補を確認する
  • 公開可否:顧客名、実績、数値、社内設備、第三者の映り込みの可否を確認する
  • 承認者:構成、台本、撮影、初稿、公開の各段階で誰が決めるかを決める
  • 納品形式:動画の用途、必要な尺・比率・字幕版、サムネイル、元データの要否を確認する
  • 公開予定:イベント、採用開始、サイト更新など、間に合わせたい日と動かせない条件を共有する
  • 効果確認:公開後に何を確認するか、誰が記録するかを決める

相談時には、競合動画のURLを集めて「この雰囲気にしたい」と渡すだけでなく、良いと感じた点と避けたい点を言語化します。たとえば「テンポではなく、現場の具体性を参考にしたい」「社員の顔は出したいが、顧客の顔は出せない」のように条件を伝えると、表面的な模倣を避けながら方向性を共有できます。

動画制作を依頼する際の比較観点は、鳥取県で動画制作を依頼する際の選び方も参考になります。価格や見た目だけでなく、構成提案の範囲、撮影・編集の担当、修正の進め方、公開後の運用支援の有無を、自社の要件に照らして確認します。

公開前に確認したい構成・台本・権利の注意点

公開前の確認では、映像の完成度だけでなく、構成が目的と一致しているか、情報が古くなっていないか、公開してよい素材だけでできているかを見ます。複数人で確認する場合は、全員に感想を求めるだけでなく、確認する担当を分けると意見を整理しやすくなります。

確認する観点主な確認内容担当の例
構成冒頭で対象者と価値が分かるか、締めの行動が一つか企画担当・営業担当
事実サービス内容、所属、肩書き、数値、実績が現状と一致するか事業担当・広報担当
権利・公開可否人物、顧客、書類、ロゴ、音楽、背景の映り込みに問題がないか承認責任者・管理部門
視認性字幕、連絡先、ロゴ、画面内の文字が媒体ごとに読めるか公開担当
導線リンク先、問い合わせ先、採用情報、予約情報が正しいかWeb担当・営業担当

確認用動画では、音声あり・なし、スマートフォン・PC、可能なら実際の掲載場所で見ます。会議室の大きな画面では読めた字幕が、スマートフォンでは小さすぎることがあります。また、公開ページの問い合わせ先や概要欄が古いままだと、動画本編が正しくても次の行動を妨げます。

公開後に内容が変わりやすい情報は、動画内に詳細を詰め込みすぎないほうが更新しやすくなります。料金、募集条件、営業時間、担当者名などは、必要に応じて更新可能なWebページで案内し、動画は変わりにくい価値や利用場面を中心に扱う方法を検討します。

公開後は「再生されたか」だけでなく「次の行動につながったか」を確認する

企業紹介動画は公開して終わりではありません。目的、配信先、掲載位置によって確認したい内容は変わります。再生数が多くても対象外の視聴が中心なら、問い合わせや応募の判断に直結しないことがあります。反対に再生数が大きくなくても、商談前や応募前の説明を補えている場合もあります。

  • 自社サイト:動画を置いたページへの流入、関連ページへの遷移、問い合わせ導線の確認
  • 営業利用:送付後の商談で説明が必要だった点、質問の内容、営業担当の使いやすさ
  • 採用利用:採用ページの閲覧、応募前の質問、面接での反応、情報の不足点
  • SNS利用:冒頭で伝わっているか、字幕の読みやすさ、リンク先との内容の一貫性
  • 展示会利用:立ち止まる場面、説明員が補足した内容、会場環境での見え方・聞こえ方

改善するときは、動画全体を作り直す前に、冒頭、締めの案内、設置ページ、説明文のどこに課題があるかを切り分けます。一度に多くの要素を変えると、何が影響したのかを確認しにくくなります。確認期間、変更した箇所、併せて行った施策を残し、次回の構成に生かせる記録にします。

YouTubeを活用する場合は、動画単体ではなく、検索されるテーマ、タイトル、説明欄、遷移先との関係も検討します。基本的な考え方は、YouTube集客のポイントと成功事例で確認できます。紹介動画の目的に合わない再生数だけを追うのではなく、見込み客や応募者が必要な情報へ進める導線を保つことが大切です。

企業紹介動画の構成でよくある質問

企業紹介動画は何分にすればよいですか?

固定の正解はありません。まず、視聴者、配信先、動画の後にしてほしい行動を決め、必要な情報量から考えます。会社全体を説明する3分前後の動画、SNSや広告の入口に使う90秒前後の動画、商談で補足する短いテーマ別動画のように、役割ごとに分ける考え方があります。尺を先に埋めるのではなく、一場面一目的で必要な要素を選びます。

沿革や代表あいさつは入れるべきですか?

視聴者の判断に必要な場合に限って入れます。創業の背景が提供価値や地域との関わりを理解する鍵になるなら、短く扱う価値があります。一方、冒頭で長く見せると、サービス内容や仕事内容を知りたい視聴者が本題に入る前に離れる可能性があります。沿革の詳細はWebページへ分ける選択肢もあります。

社員インタビューだけで企業紹介動画にできますか?

できますが、誰のどの疑問に答えるインタビューかを先に決めます。抽象的な感想だけを並べるより、社員の役割、具体的な業務、相談や協力の場面を映像で補うと、視聴者が仕事や会社の実像を想像しやすくなります。出演者の負担や公開可否も事前に確認し、退職・異動時の扱いを決めておくと運用しやすくなります。

制作会社に構成から任せてもよいですか?

構成提案を依頼することはできます。ただし、目的、対象、配信先、公開できる素材、承認者を発注側が共有しないと、提案を比較する基準が曖昧になります。上のチェックリストを使い、確定事項と未定事項を分けて渡すと、相談を進めやすくなります。構成案の承認時には、見た目の印象だけでなく、各場面が何の疑問に答えているかを確認します。

公開後に内容が古くなった場合はどうしますか?

まず、古くなった情報が動画内にあるのか、掲載ページや説明欄にあるのかを切り分けます。更新頻度の高い情報はWebページへ集約し、動画では変わりにくい仕事の価値や利用場面を伝える構成にしておくと、更新範囲を抑えやすくなります。動画本編の修正が必要な場合は、変更理由、確認日、承認者を記録して差し替えます。

まとめ:構成を先に固めると、撮影と発注の判断がしやすくなる

企業紹介動画は、会社の情報を多く入れるほど伝わるとは限りません。視聴者、見たあとにしてほしい行動、配信先、公開できる根拠を先に整理し、視聴者の疑問に答える順番で場面を組み立てます。構成案を台本、絵コンテ、撮影準備、公開後の確認へつなげることで、社内の認識合わせと制作会社への発注要件を整理しやすくなります。

最初は、目的を一文にすること、代表的な視聴者を一人決めること、必要な根拠と撮影可否を確認することから始めてください。採用向けの構成をさらに検討したい場合は、採用動画のトレンドと構成のポイントもあわせて確認できます。

企業紹介動画の構成|構成テンプレート・作成手順の内容を説明する図解イメージ

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